釣りにおけるナブラは「ナブラ撃ち」と呼ばれる釣りの専門用語があるように馴染み深い言葉です。ナブラとは小魚の群れが捕食者に水面に追い詰められることで水面にしぶき(水しぶき)が立つ現象。海面から見ると広い範囲に水面にしぶきが発生しているのが判断できます。
このナブラと呼ばれる現象は釣り人にとって絶好のチャンス。ナブラの近くには小魚を捕食するために集まった中型、大型の魚類が存在するからです。
今回、注目するのは、ナブラの周りに集まる中型、大型の魚類について。ナブラ撃ちを行う際の釣果に注目し、ナブラ周辺の海の生き物を集めてみました。もしも、ナブラ現象を見かけた際には、ナブラの直ぐ側に仕掛けを落としてみてはいかがでしょうか。
もくじ
ナブラ撃ちとは
ナブラ撃ちとはナブラを専門に狙った釣り方です。基本的に、ナブラは遠くに発生する現象で、その規模は小規模です。陸からナブラの規模を見ると判断できるように小規模の塊が徐々に移動しています。このナブラの規模を「的」と置き換え、的を目掛けて仕掛けを投げる(撃つ)という意味合いからナブラ撃ちと表現されています。
ナブラの発生とメカニズム
ナブラは珍しい現象
魚群が水面に追い詰められることで起きるナブラ。実は、そう滅多にお目にかかれることではありません。ナブラの規模は小規模、中規模、大規模とそれぞれで小規模の場合は直ぐに消えてしまいます。ナブラをお目にかかれた釣り人には幸運が舞い降りるでしょう。
ナブラ撃ち、その前に…
ナブラ撃ちで釣れる魚達13選
ナブラは小魚の群れ(集合体)です。この群れを狙った中型、大型の魚類、海の生き物の捕食活動がナブラ現象を生み出します。そう、その小魚を狙った中型、大型の魚類は捕食スイッチが入っている個体。いとも簡単に釣れてしまうことでしょう。そこで、ナブラ撃ちで釣れる魚達を集めてみました。
カツオ
- 3月
- 4月
- 5月
- 6月
- 7月
- 8月
- 9月
- 10月
- 11月
カツオは中型、大型魚の一種でナブラ撃ちの釣果ではソーダガツオ、ヒラソウダ共に多くの釣果が寄せられています。船釣りでは本ガツオやハガツオの姿が確認されています。春から夏に取れるカツオは初ガツオ、また、秋には脂の乗った戻りガツオの旬を迎えます。
シイラ
- 6月
- 7月
- 8月
- 9月
- 10月
- 11月
ナブラ撃ちではシイラの釣果も数多く寄せられています。シイラは大型の肉食魚で水面から表層を中心に遊泳しています。シイラの主食はカタクチイワシ等の小魚。群れを作って遊泳する回遊魚の一種です。
イナダ・ワラサ・ブリ
- 4月
- 5月
- 6月
- 7月
- 8月
- 9月
- 10月
- 11月
- 12月
イナダ、ワラサ、ブリと成長段階毎に名前を変えるブリ。中型、大型肉食魚の一種であるブリもナブラに集まる魚です。ナブラ撃ちでは幅広くイナダ、ワラサ、ブリの釣果が寄せられています。
シオゴ・アカハナ・カンパチ
- 7月
- 8月
- 9月
- 10月
カンパチも大型肉食魚の一種でナブラでの釣果が寄せられています。高級魚として有名な回遊魚で大きい個体になるとブリと同等のサイズ60(cm)を超える物も存在します。カンパチはブリと混合されがちですが別の魚。カンパチの目と目の間を上から見ると数字の八のような模様になっていることからカンパチと名付けられています。
アジ
- 5月
- 6月
- 7月
- 8月
- 9月
- 10月
- 11月
カタクチイワシの魚群を追いかけるアジの群れ、また、そのアジの群れを追いかけて中型、大型魚は水中の中を走り回ります。アジもナブラでは釣果が得られる魚類で小型のメタルジグやワームでの釣果が寄せられています。
マグロ
- 9月
- 10月
- 11月
- 12月
- 1月
マグロは大型肉食魚でナブラを狙った船釣りではキハダマグロから本マグロ等の大物の釣果も寄せられています。マグロは食用としての貴重な資源。真ん丸と大きな黒目をしていることからマグロの名前の由来は「マグロ」として名付けられたとされています。
イワシ
- 6月
- 7月
- 8月
- 9月
- 10月
- 11月
イワシは水中の食物連鎖では下位に位置する魚。中型、大型の肉食魚からは捕食される立ち位置にあります。そのため、お互いの命を守るために集団で回遊し、キケンな時には集団で固まるように球形群を形成します。イワシは小型肉食魚ではあるものの、雑食性に近い性質があり、植物プランクトンや動物プランクトンを海水ごと吸い込み、捕食します。
サゴシ・サワラ
- 6月
- 7月
- 8月
- 9月
- 10月
ナブラ撃ちではサゴシの釣果も多く寄せられています。特にサゴシは陸釣りでは馴染み深い魚で釣り人からメタルジグをキャスティングし、サゴシを釣り上げています。サゴシはサワラの一つ前の成長段階。60(cm)以上をサワラと呼び、それ以下はサゴシというように釣り人の中では呼び分けられています。
フッコ・セイゴ・スズキ
- 4月
- 5月
- 6月
- 7月
- 8月
- 9月
- 10月
- 11月
スズキの主食はカタクチイワシやコノシロの小さな個体。スズキもナブラ撃ちではメジャーな魚でナブラ周りに集まり、多くの釣果が寄せられています。スズキは大きい個体になると80(cm)を超えます。60(cm)以上はスズキ、それ以下はフッコやセイゴといった名前に釣り人からは呼び分けられています。
エイ
- 5月
- 6月
- 7月
- 8月
- 9月
- 10月
エイのような特殊な魚類もナブラに集まります。もちろん、ナブラ発生時のエイの釣果も寄せられており、大きい個体になると2(m)程になることから強い引きを体験できる魚類の一種。エイを食す釣り人は少ないですが釣れた時には自慢できる存在となるでしょう。
タチウオ
- 6月
- 7月
- 8月
- 9月
- 10月
- 11月
- 12月
- 1月
タチウオもナブラ撃ちではメジャーな魚。縦に立ったように遊泳するタチウオは釣り人からすると神秘的な存在。キラキラと綺麗で煌びやかな姿を見せてくれます。その鋭い歯で小魚をパクリ。捕食が苦手なタチウオも魚群であれば楽に捕食できるでしょう。
サバ
- 10月
- 11月
- 12月
- 1月
- 2月
サバも魚群を作る回遊魚の一種。サバの大群が群れを作るベイトボールの存在も確認されています。サバのナブラはサバや中型、大型肉食魚の釣果を望めるチャンス。丸々と太ったサバが釣れることも大いにあります。
サメ
- 6月
- 7月
- 8月
- 9月
- 10月
ナブラ撃ちではサメの釣果も寄せられています。カタクチイワシを食べるサメ、また、青物を食べるためにナブラに近付く大型のサメと様々。時には、サメを囲うようにイワシの群れが付く場合もあります。ナブラでの釣果のゲストとして時々姿を見せてくれます。
ナブラ撃ちを楽しもう!
ナブラはタイミングと運。ナブラに投げる前にナブラを見つけなければなりません。これが至難の業。船であればソナー、陸であれば目視、どちらも釣り人から出向くことになるため、釣り人自身の「運」が絡んできます。ナブラは途中で無くなることもあるため、貴重な時間で釣り人にとっては本当のゴールデンタイムとなることでしょう。