道具には部位(パーツ)が存在します。そのパーツが集まることで一つの道具としての役割を果たすことができ、故障した時には故障したパーツを交換することで、また、新しい道具としての活躍を見込むことができます。
釣りをする上で必須となる釣り竿も人の手によって作られた道具の一つ。その釣り竿は部位(パーツ)によって構成されています。
今回、紹介するのは、釣り竿の部位の名称、その役割について。釣り竿の部位名と役割を知っておくことで更に釣りの知識を深めることができます。また、パーツを交換する際にも部位名を知っておけば便利です。店員さんとスムーズに会話を行うことができるでしょう。
もくじ
釣り竿には部位がある
腕、足、手というように人間にも部位名があるように釣り竿にも部位名は存在します。部位の一つ一つが作用することで釣りを効率的に行うことができるようになります。釣り竿の部位名は英語に由来することから日本では分かりやすいようにカタカナで表記されています。気に病むことはありません。簡単に覚えることができますよ。
リールにも部位がある
竿の部位の名称
各部位名は以上の通りです。覚え方は「手元」「中間」「先端」「全体」の4つに分けて覚えると覚えやすいと思います。手元はリールシートとグリップ、中間はバット、ベリー、先端はティップ、これだけで70%は覚えることができました。そして、最後は所々に設置された各ガイドとシャフト全体を指すブランクスを覚えるだけ。
ガイドの数え方
ガイドの数え方は穂先の一番先であるトップガイドを除き、トップガイドの手前のガイドを一番ガイド、その手前のガイドを二番ガイド、順に三番ガイド、四番ガイドというよう順番に数えます。トップガイドは一番ガイドではありませんので注意しましょう。
竿の部位の役割
釣り竿の部位名を理解された方は各部位の役割について理解しておきましょう。各部位の一つ一つは釣りを行う上での重要な役割を担っています。もしも、まだ理解されない方は各部位の役割による理解を深めてみてはいかがでしょうか。
バット
バットはフロントグリップの上の位置にあるシャフト。手で支える部位であるグリップの上部に位置することから人間の力と魚の強い力を支える「支点」と取れます。支える力が必要なので硬い素材が必要な一方、硬すぎるとベリーやディップに多大な負荷が掛かってしまいうために調整が難しい部位の一つです。
ベリー
ベリーはバットとティップの中間を指す部位です。ベリーはバットで支え、ティップから伝わった衝撃を大きく曲がることで逃がします。穂先に掛かる負荷を減らし、魚の個々の強さ(引き)に合わせて柔軟に対応できる竿の主要部とも言えます。
ティップ
穂先(ほさき)を指す言葉がティップです。釣り針に魚が掛かると穂先がしなり出し、手元に振動を伝えてくれます。また、穂先が魚の掛かりと同時に追従し、動くことで魚への違和感を減らし、釣り針への魚の掛かりをよくする役割を兼ねています。
チューブラーティップ
チューブラーティップは空洞である穂先のこと。穂先に張りがあるため、魚のアタリを弾きやすい一方、釣り竿の構造に沿った空洞という作りであるため、手元に伝わる感度は抜群です。合わせを入れて自ら釣り針へと掛けていく釣り方がメインとなります。
ソリッドティップ
ソリッドティップは中身が詰まった穂先のこと。穂先を詰めることでチューブラーとは違い、柔軟に穂先がしなります。魚のアタリに沿ってティップが反応して動き出すため、釣り針へと魚が掛かる際には違和感を少なくさせることができます。合わせという作業を入れることなく釣れることが多いので、入門者向けの穂先として知られています。
ガイド
ガイドは各関節に設けられたパーツのこと。釣り糸が出入りする丸形のパーツで摩擦に強い素材が使われています。また、滑りの良いエッジにより、釣り糸がスムーズに放出され、釣り糸同士が絡みにくく設計されており、円滑にラインが通るように程よい大きさに設定されています。また、ガイドフレームにはサビに強い素材(ステンレス)が採用されています。代表的なガイドはFuji(フジ)のSiCリング。ダイアモンドに次ぐ硬さを持った素材が採用された硬質、軽量、放熱性にも秀でたガイドです。
トップガイド
トップガイドは第一ガイド(#1)とも呼ばれる穂先の先端のガイドを指します。トップガイドは四方八方から引っ張られてもトラブルに繋がらないように設計されています。少しでも引っかかりがあるとトップガイドの破損、また、滑りが悪いとガイドだけでなく、摩擦抵抗が大きくなってラインブレイクの心配が出てきます。
ブランクス
ブランクス(ブランク)はシャフト全体を指す言葉です。リールシートとグリップ、各ガイドは含まずに「バット」と「ベリー」と「ティップ」の3つの部位を合わせてブランクスと呼びます。シャフト全体を表す言葉として覚えておきましょう。
フロントグリップ
フロントグリップはバットの直下、リールシートの直上を指す部位です。フロントグリップは手を添える部位でフロントグリップの後部はリール操作を行う時、また、前部は大物とのやり取りの時の釣り竿を持ち上げる際に利用されます。
リールシート
リールシートはリールを固定する部位です。リールシートはリールのリールフットを固定できるように設計されています。リールシートの固定はリールシートに付いたナットを締め込むことでリールフットの足の両端を圧迫して固定します。
リアグリップ
リアグリップはリールシートの直下にあたる部位です。リールの操作を行う際に利用されます。リアグリップは竿の末端まで繋がる長いリアグリップも存在します。その場合は脇下にグリップを挟み込むことで体全体で竿とリールを維持することができ、竿とリール、仕掛け等の重さによる負荷を体全体で負担することで体力を温存することができます。
竿の部位名を覚えよう!
釣り竿の部位名を知っておけば何かと便利。釣り好きの友人との会話を円滑に行うために、また、修理の時には故障部位を円滑に店員さんに伝えるために知っておくと役に立ちます。もしも、竿の部位名、役割について分からないことがあれば、この記事の内容を思い出して頂ければ幸いです。この記事がアナタの知識となりますように…。