岸釣り、陸っぱりの釣りで人気の高いクロダイ。ぶっこみ釣り、フカセ釣り、紀州釣り、ダンゴ釣り、そのほとんどの釣果でクロダイの存在が挙げられています。釣りで言うポピュラーな魚の一種であるクロダイは釣り人からすると心の友そのもの。
さて、そんなクロダイですが…

熟練した釣り人であればクロダイの姿は目に焼き付いていることでしょう。しかし、そんな熟練した方々でも見間違ってしまうクロダイと極似した魚達がいます。今回、注目するのは、パッと見ただけではクロダイと判断しにくい魚達について。
もしも、そのクロダイの姿に違和感を覚えたらこの記事の内容を思い出して頂ければと思います。それぞれの魚達を画像を踏まえた上でご紹介していきましょう。
もくじ
クロダイとは
クロダイはタイ科に属するお魚。タイ科の中でも大型に分類されるクロダイ。その体色は黒色、ウロコの一つ一つが大きく、北海道の南部から奄美大島にかけて広く生息しています。クロダイの分布は広く、海水エリアだけでなく、淡水と海水が混ざり合う河口エリアにも生息することから、クロダイの環境順応能力の高さがうかがえます。
その魚…本当にクロダイですか?
暗い環境だから見分けが付かなかった。過去にワタシはこのような言い訳をしたことがあります。この記事を書いたからには、もう、このような言い訳は通用しません。アナタの釣ったその釣魚の存在、実は、真のクロダイでは無い可能性があります。ワタシと同じ目に合わないためにクロダイに似た魚だけは知っておきましょう。
クロダイは黒い鯛…それだけ?
クロダイは名前の通り、マダイを黒くしたような魚として知られています。しかし、それだけの要素では見分けることができません。海の中には黒い魚達がわんさかいるからです。黒い鯛という特徴だけでなく、様々な特徴を捉え、クロダイと判断しましょう。
クロダイと間違いやすい魚達
クロダイと間違われる魚は「タイ科」に属するお魚。ニザダイのようなタイが名前に付く魚でもタイ科に属さない魚も多くいますが、ほとんどの場合、名前に「タイ」や「ダイ」が付いた魚は体に似た特徴を持っています。タイ科に属する魚達は扁平で大型のサイズが多く、同種であれば見間違いによる勘違いの多い海水魚の科です。クロダイに関してもタイ科に属するだけに見間違われることの多い魚なので注意が必要です。
キチヌ
クロダイと間違いやすい魚の一つとも言えるキチヌ。キチヌが間違われる大きな理由として広い分布です。クロダイとキチヌの分布は似ており、クロダイの釣果が合ったポイントでもキチヌの釣果が寄せらることがほとんど。キチヌの尾鰭は黄色、且つ、体高が高く、クロダイと比べると少し白みがかっているのがクロダイと違う特徴です。
チダイ
チダイもタイ科に属するお魚。赤くハッキリとした個体も多いチダイ。しかし、幼魚の場合は体色がハッキリしない個体も多く確認されています。パッと見ただけでは体色が黒みがかっているためにクロダイと勘違いしてしまいそうですね。
メジナ
メジナはタイ科に属さず、イスズミ科に属するお魚。勘違いの理由としては生息地が似ているところ。また、体色が黒みがかっており、クロダイを未だに見たことの無い方が勘違いされやすい魚です。メジナ、クロメジナ、オキナメジナ、それぞれ共に黒い体色をしています。また、タイ科の特徴である扁平で中型サイズが多いのが特徴です。
ヘダイ
ヘダイもタイ科に属するお魚。ヘダイは中国では「平鯛」と書かれるように、名前には平べったいというヘダイの最大の特徴が明示されています。クロダイもヘダイと似た扁平形であるため、また、銀色でクロダイのようにハッキリとした背鰭から、クロダイと間違われる方が多くいらっしゃいます。
ニザダイ
ニザダイはニザダイ科に属するお魚。また、別名では「サンノジ」と呼ばれています。黒い体表ではありますが、カワハギとも間違われることの多いお魚で、体型もカワハギ類に似ています。クロダイと似た背鰭をしていますが、名前の通り、尻尾の付け根から体に掛けて三つの斑点がくっきりと現れています。クロダイとハッキリとした違いがあります。
本物のクロダイを見極めよう!
パッと見ただけでクロダイと判断できる方はいらっしゃいます。しかし、初めてクロダイを釣り上げた時は、キチヌ、ヘダイとクロダイを間違えていたという方もいらっしゃることでしょう。しかし、何度もクロダイの釣果を上げることができれば、クロダイとそれに似た魚達の違いが分かるはず。もしも、クロダイらしき魚が釣れた際には、この記事の内容を思い出して頂き、その魚が本当にクロダイなのかを確かめて頂きたいと思います。