バッカンを初めて購入する方は「折グセ」に悩まれます。バッカンの多くはエチレンと酢酸ビニルを共重合樹脂させた樹脂「EVA樹脂」が採用されています。この素材は頑丈で丈夫、また、軽量で柔軟性のある素材として多くの釣り用品に使われています。
しかし、EVA素材は柔軟性のある素材ですので、一度、折り目が付いてしまうと、長期間の日数、折グセが残ってしまいます。しかし、大丈夫。元々、EVA素材は弾力性が強い素材ですので、日数を掛けるほどに完全に元の姿に戻っていきます。
ただ、バッカンを買うときは釣行が差し迫っているとき。つまり、明日、明後日にはバッカンを利用するという釣り人もいらっしゃると思います。そこで、素早く折グセを直せるバッカンバッカンの治療方法についてご紹介していきます。
もくじ
バッカンの折グセとは?
バッカンの折グセはバッカン自体の保存期間が長い程、クッキリと付きます。バッカンの素材であるEVA(エチレンビニルアセテート)は弾力が強く、復元力も高いため、中に物を入れておけば、いずれは復元力で元の形へと戻っていきます。
折グセが付く理由
ソフトタイプのバッカンは「折り畳みバッカン」というキャッチフレーズと共に販売されることがほとんど。つまり、予め、折り畳まれた状態で市場に並ぶので、折り畳まれた期間(保存期間)が長い程、折グセが付いてしまうことになります。しかし、正しく表現すると「折り畳みバッカン」とは “折り畳めることができるバッカン” のこと。折り畳めるように設計されたバッカンというよりも、EVA厚を薄く設計することで、その素材の有り方が必然的に折り畳むことを可能としたバッカンということになります。
バッカンの折グセをキレイに取る方法
先の項目で紹介した通り、EVA素材で設計されたバッカンは弾力性が強く、復元力が強いので時間を掛ければ元の状態に復元されていきます。ただ、その期間は長期間の日数、必要とします。長期間、保存されたバッカン(古いバッカン)になると、1年~3年は折グセが取れないことでしょう。しかし、バッカンの癖は “あること” を行うことで短期間で取ることが可能です。その方法について注目していきましょう。
バッカンに熱湯を入れる
- 20分
バッカンの癖はバッカンに熱湯を入れることで短時間で取ることができます。ただし、これはEVAの素材そのものを溶かし、周りの樹脂を伸ばし、再形成する方法となるので、必要以上に熱を加えると、たゆんたゆん(緩み、肥え、変形の発生)になってしまいます。(熱湯の温度は50~60°を目安に調整しましょう。)
ドライヤーで癖を取る
ドライヤーで部分的に熱を加えることで折り畳みの癖を直すことができます。先で紹介した熱湯での処理は変形のリスクを抱えてしまいますが、ドライヤーは目で癖を認識し、部分的に癖を取るので調整が利きます。また、元々は人の髪を乾かす道具のため、高温が出る心配は無く、微調整を行いながら徐々に癖を直すことができます。
ぬるま湯を入れたバッカンを吊るす
- 3日
25~30°のぬるま湯を用意し、バッカンに入れ、そのバッカンに付属するショルダー、ハンドルを利用して吊るすことで癖を取ることができます。バッカンに入れたお湯の重さで下へと素材そのものが引っ張られることでぬるま湯でも時間を掛けることで直すことができます。時間は掛かりますが、接着剤を溶かす心配がなくなり、バッカンそのものの性能を維持しつつ、バッカンの初期不良、漏れ、不備も確認することができます。
折り癖が気になる方はハードバッカン!
ソフトバッカンの折グセが気になる方はハードタイプのバッカンを選ぶことをおすすめします。少し高価になるものの、ハードタイプのバッカンは折り畳まれることなく店頭に並びます。素材が分厚く、丈夫で頑丈、シッカリとした形を維持したまま、バッカンとして、時には、道具入れとして利用することができます。
バッカン EX
リミテッドプロ
EVAハードバッカンDX
トーナメント ハードバッカン
磯バッカンハード
バッカンの折グセを直そう!
折り畳むことができるバッカン。この “折り畳み” というフレーズが穴そのもの。一見、スマートに思えるフレーズですが、結局、バッカンは荷物入れとして利用することになるので、折グセを直してしまえば折り畳むことはありません。もちろん、バッカンとしての利用のみであれば、これに当てはまりません。しかし、折り畳んだとしても嵩(カサ)になることは変わりないので少し矛盾しているような気もします。これを踏まえ、もしも、バッカンを選ぶ際は、ご自身の利用の範囲に沿ったバッカン選びを行うようにしてください。