船上から釣られているイメージが強いカワハギ。しかし、実際は陸っぱりからカワハギが釣れることの方が多く、サビキ釣りやウキ釣りのターゲットとして親しまれていることをご存知でしょうか。そう、カワハギは陸っぱりからでも釣れるお魚です。
肝和えやお刺身、から揚げ、煮付け…。様々な料理法でおいしく頂けるカワハギ。考えるだけでヨダレが止まりません。今回、紹介するのは、カワハギ釣りのシーズンや仕掛け、必要な装備について。陸っぱりからのカワハギ釣りに興味をお持ちの方の参考になれば幸いです。
もくじ
カワハギ釣りのシーズン
カワハギの産卵期は夏。この時期になると水深10(m)付近までカワハギは接近してきます。産卵するために接岸する季節です。夏のカワハギは漁港や堤防の側まで来ることも多く、カワハギの釣果が出始めるシーズン。このシーズンにカワハギ釣りを楽しみます。
オフシーズンは船からカワハギを狙う!
岸上からのカワハギ釣りのオフシーズンの季節。いわゆる10~3月の冬の期間は沖でのカワハギ釣りを楽しむことができます。 沖でのカワハギ釣りの人気の理由は脂の乗ったカワハギが釣れることはもちろん、大きいサイズのカワハギに固定されること。また、逆に夏場は小さいサイズのカワハギが大量に釣れる季節となります。
カワハギ釣りのポイント
夏のカワハギは湾内に侵入する個体も多くいることから漁港や堤防、防波堤等の安定した足場から釣りを楽しむことができます。抱卵したカワハギの多くは20(m)付近の水深で産卵します。広範囲の沿岸にカワハギは散らばるので根魚のようにカワハギが集中するポイントは一概に決めることができません。そこで、カワハギ釣りにおすすめする大まかな釣り場を紹介します。カワハギを見かけたポイントを解説していきましょう。
防波堤
夏のカワハギ釣りでのポイントの一つ。ある程度の水深を望める防波堤はカワハギの好ポイントでもあります。少し離れた一文字ではカワハギの釣果も多く報告されています。また、防波堤のキワを移動するカワハギの姿を見ることができます。
漁港
ある程度の水深を望める他、地面が砂浜であることが多い漁港もカワハギ釣りのポイントの一つ。 沿岸の砂地で産卵行動を行うカワハギは漁港の中でも産卵を行っています。ましてや堤防のキワを移動するカワハギは漁港に侵入することも多く、漁港でカワハギが泳ぐ姿をよく見ることができます。
砂浜
沿岸の砂地で産卵行動を行うカワハギは砂浜もポイントの一つ。図のように砂浜から伸びる堤防はカワハギの好ポイントです。砂浜は沖合に向けて砂地が続いています。砂地が広がれば広がるほどカワハギの産卵ポイントが多くなり、また、隣接する堤防の先端ではある程度の水深を見込むことができるため、カワハギがいる可能性が高くなります。
カワハギ釣りの餌
- イシゴカイ
- アミエビ
- アオイソメ
- シジミ
- アサリ
- etc
カワハギ釣りに使用されるポピュラーな付け餌はオキアミやイシゴカイ。また、アサリやシジミといったスーパーで置かれる食材でもカワハギを釣ることができます。おすすめする餌はオキアミ。ほとんどの釣具屋さんに置かれているポピュラーな餌となります。
生オキアミを利用すると良し!
陸っぱりからのカワハギ釣りで利用するおすすめの餌は生オキアミ。しかし、生オキアミでも食いが悪い時が多々あるので、本格的に釣果を期待するのであれば複数の餌を持参して釣りに挑むと、より良い釣果に一歩近付くことができるでしょう。
カワハギ釣りの仕掛け
防波堤、堤防、漁港、砂浜…。様々なポイントで姿を見せるカワハギ。カワハギ釣りは難しく考える必要はありません。カワハギは簡単な仕掛けで狙うことができます。陸っぱりからカワハギを狙うための仕掛けに迫ります。
胴突き仕掛け
岸上からカワハギを狙う上で馴染み深い仕掛け。ただし、オキアミを付けるだけでは集魚力を望むことができません。また、手前のカワハギしか狙うことができない点も胴突き仕掛けの使い勝手が悪いところ。胴突き仕掛けは防波堤や堤防沿いにカワハギが見える場合、足元に泳ぐカワハギがいる場合に利用したい仕掛けです。
サビキ釣り
サビキ釣りはカワハギを狙う上で一番に適した仕掛け。アミエビをコマセカゴに詰め込んで足元に落とし込むことでアミエビが拡散されてカワハギを集魚します。集魚性は抜群で広範囲からカワハギを集めることができ、アミエビに似せた針で釣ることができます。ただ、カワハギ以外の魚を集魚してしまう可能性があることを覚えておきましょう。
ちょい投げサビキ
カワハギが足元に見えない時、また、少し遠瀬のタナにアクセスしたい時におすすめする仕掛け。ちょい投げサビキはサビキ釣りを投げれるようにした仕掛けです。この仕掛けは遠投することはできません。10(m)前後の範囲でカワハギを誘いたい場合に向いた仕掛けです。少し遠瀬に投げれるだけじゃなく、タナのコントロールも抜群。おもり付きのコマセカゴのおもりとウキの号数を変更することで飛距離を調整することができます。
カワハギに似た毒魚の存在
ツンツン頭におちょぼ口が印象的なカワハギ。実は海の中にはカワハギに似た危険な毒魚が存在します。しかも、この毒魚達は実際に釣りの釣果として報告されています。もしも、釣れた時には速やかに海へと帰してあげましょう。
ソウシハギ
パトリキシンと呼ばれる毒を含んだ魚。テトロドトキシンの約50倍に値するパトリキシンと呼ばれる猛毒を持っています。尖った一本角、おちょぼ口、各鰭の向き、生え方、多くの部分的箇所がカワハギと似ています。青い斑点模様で判断している人も多いかと思います。しかし、この青い模様は浮かび上がらないこともあるので注意が必要です。
キタマクラ
- 筋肉
- 皮膚
テトロドトキシンと呼ばれる毒を含んだ魚。カワハギに似た魚の一種で釣りの外道としての釣果も報告されています。キタマクラはカワハギの仲間ではありません。フグの仲間でフグ科キタマクラ属に位置する魚類。絶対に食べないようにしてください。また、キタマクラは危険を感じると皮膚から粘液毒を出します。キタマクラに触れた手で人間の粘膜に触れないように気を付けましょう。
カワハギの人気の理由!その味…旨すぎる!
カワハギの人気の理由は下処理が簡単なこと。カワハギはツルンと皮を剥ぐことができ、捌く工程さえ間違いがなければ素人の方でも綺麗な刺身を作ることができます。また、カワハギは肝を利用した料理も豊富で余すことなく利用することができます。
カワハギの絶品レシピはコチラ!
陸っぱりからカワハギを釣ってみよう!
カワハギは船上から釣るイメージが強いですが夏になると産卵行動のために接岸するカワハギを岸上から狙うことができます。敷居が高い船釣りよりも時期に合わせて岸上からカワハギを狙うのも一つの手。小さなカワハギが多くなりますが十分にカワハギ釣りの楽しさを堪能できるでしょう。