以前、UVレジンとマジックペンを用いた自作ルアー用の目玉の作成方法を解説した記事がありました。その方法では円状にカットしたホログラムシールを釘の頭の上に貼り付けて細やかな作業を行っていた訳ですが、日光(紫外線)を当ててUVレジンを硬化させているうちにシール面の粘着が取れてきてしまい、ルアー自体へとキチンと貼り付けることができませんでした。
ただ、数を作っている内に意外にあっさりと解決できました。その方法を解説していきます。素材は以前の素材に変化はありません。宜しければ、以前の記事と照らし合わせながらご覧ください。
もくじ
用意する物
用意する物は以下の材料リストを参考にしてください。ほとんどの材料が100円均一ショップで揃えることができます。唯一、揃えられない材料は木板。ただ、木板はホームセンターの廃材コーナーに安価で置かれています。無い場合はカマボコの板で代用可能です。
- 木板(カマボコの板で代用可能)
- 丸釘(頭のサイズは適当で大丈夫)
- マジックペン(油性)
- トンカチ(釘を打ち付ける道具)
- ポンチ(穴開け道具)
- UVレジン(透明な樹脂:ハード)
- ホログラムシール(アルミテープでも可能)
丸釘を木板へと打つ
ホームセンターで手に入れた廃材やカマボコの残り板に丸釘を打ち付けてください。トンカチを利用して打ち付ける訳ですが、裏面に貫通させないように気を使いつつ、丸釘を板へと打ち付けてください。
ポンチでシールを丸型に切り抜く
穴開け用の道具(ポンチ)を使用してホログラムシール。もしくは、アルミテープに穴を開けてください。ホログラムシールは光が虹色に乱反射するシール。完成すると黒目周りがキラキラと輝いてくれます。アルミテープはホログラムシールよりかは控え目。キラキラは余計だ!と思われる方はアルミテープを使用すると良いでしょう。
釘の頭にUVレジンを付着させる
釘の頭にUVレジンを付着させます。これは後に加工するシールを固定する接着剤のような役割を担っています。もちろん、UVレジンは日光(紫外線)に当たれば硬化してしまう訳ですが、この接着面は影となっているので完全には硬化しません。すなわち、ゼリー状のUVレジンのヌメリが仮の接着剤として活躍してくれる訳です。
ホログラムシールを釘の頭に乗せる
ホログラムシールのシールサポート面を剥がさずにそのまま釘の頭へと乗せてください。ジェル状のUVレジンの接着力で丸型にカットしたシールを支えることができるはずです。
マジックペンで黒目を書く
シールの上に黒目を書きます。右向き・左向き・下向き・上向き。マジックペンを使用することで様々な特徴を持った目玉(アイ)を作成することができます。
シールの上にUVレジンを付ける
黒目を書いたシールの上にUVレジンを盛るようにして付けます。シールの表面張力を利用して山型になるように盛り付けてください。
目玉(アイ)を使用する際はシールサポート面を剥がし、任意のルアーへと貼り付けます。ただ、あくまでシールなので単独での固定力はそれほどありません。シールの固定力を上げたい場合は瞬間接着剤を周辺に塗布する。または、ウレタンコーティングやセルロースセメントなどのコーティング剤で全体をコーティングするとそれなりの固定力が出るようになります。
硬化させるときは日光(紫外線)による照射で硬化させる方法とブラックライトを使用した硬化方法の二通りがあります。日光による硬化は当たり前ですが、昼間(日光が出ているとき)にしか使用できません。そして、好天だと早く硬化するものの、梅雨などの暗雲により、硬化がはばかれることもあります。そんなときに便利なのがブラックライトによる硬化方法です。
ブラックライトとは紫外線を放射する電灯のことを言います。人間の目ではほとんど見えない光を発し、物体の蛍光物質のみの発光。そして、UVライトのレジン液を硬化させるために活用されます。昼間は仕事で作業を行えない方もブラックライトがあれば安心です。夜中でもレジンを硬化させることができるのでアイを量産する予定の方は持っておいて損は無いはずです。
Vansky ブラックライト UVライト レジン用硬化ライト
まとめ
いかがでしょうか。
今回、紹介したのは、マジックペンとUVレジンを使用した目玉(アイ)の作成方法です。
この作成方法を活用すればアイの作り置きもできるようになります。手作りのルアーを作るにあたり、木製のルアーが完成する度にアイを作成していては手間が掛かってしまいます。この方法を利用すれば釘を増やすだけで複数のアイを量産できるので便利です。
メタルジグを使用している内に起きてしまうトラブル。塗装ハゲに次いで多いのは目玉(アイ)の損失です。この方法を利用すれば市販のメタルジグやシンキングペンシルも補修することができるようになります。是非、今後のトラブルに備え、目玉(アイ)を量産し、完璧な状態でルアーを使用してはいかがでしょうか。