釣りを行うならば、万が一、落水してしまったときのために、ライフジャケットを着用する必要がある。
ただ、残念ながら、ライフジャケットを着用していないアングラーも多く、落水してしまったときに激しく動揺してしまい、水を飲み込み、溺れてしまった事件も幾つか報告されている。
何より、落水時したときには、側に居る方の協力が必要不可欠であり、穏やかな波の状況によっては、ペットボトルを投げるだけで、人が浮遊する浮力を得ることも可能なのだ。
釣りによる水難事故件数(平成26年度)
平成27年6月18日に、警視庁が、平成26年中における水難事故(概況)を発表した。
- 水難者1,491人(死者・行方不明者740人)
- 死者・行方不明者740人(海351人・河川249人)
- 魚取り・釣り(191人)
悲しいことに、平成26年中に起きた魚取り・釣りの死者数(行方不明者数)は191人といった結果になってしまった。
警視庁は次のような注意勧告を促している。(平成26年中における水難の概況:2ページ目)
- 危険箇所の把握(転落・危険と判断した場所には近づかない)
- 的確な状況判断(飲酒・天候不良時・体調不良時には釣りを行わない)
- ライフジャケットの活用(サイズが合致したライフジャケットを着用義務)
- 遊泳時の安全確保(※1)
- 保護者等の付き添い(子供を1人にしないこと)
遊泳時の安全確保とは、危険区域の立ち入り禁止・遊泳区域以外で水泳の禁止・遊泳上危険な行為の禁止・安全な方法での遊泳・他迷惑行為の禁止を表す。
平成26年中に起きた水難事故には、子供の死者・行方不明者55人含まれている。
小さな子供は親に付いていく、すなわち、親が危険な場所に向かえば、子供も一緒に危険な場所へと向かっていることを理解することが大切だ。
小さな子供が居るならば、足場の良い釣り場を選び、ライフジャケットを着用させた上で、的確な状況判断を踏まえつつ、アウトドアとして釣りを楽しむことが大前提となる。
警視庁が発表した詳しい水難の概況(平成26年中)については以下リンクを参考にして欲しい。
Link URL
ペットボトルを使用した浮遊方法
ライフジャケットを着用していない状態で落水してしまった場合には、ペットボトルを使って浮力を得るという方法がある。
ただ、落水してしまったときにはペットボトルは側にはない、すなわち、ペットボトルを投げてくれる協力者が必要であり、周りにいる人はいち早く状況を察知しなくてはならない。
ペットボトルを利用した浮遊方法は以下のとおりだ。
- ペットボトルを投げ渡す(下投げで優しく)- 協力者
- ペットボトルを受け取り、背浮き姿勢で浮遊する – 落水者
至って簡単なように思える作業も、ペットボトルを使った浮遊方法では、相互理解が大切であり、単にペットボトルを渡されただけでは、渡された側は戸惑ってしまう可能性も高い。
さらには、ペットボトルによる浮遊姿勢は、波の高い海域では保つことができない、すなわち、様々な環境で効果を発揮しやすいライフジャケットは必要不可欠だといえる。
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まとめ
いかがだろうか。
今回、紹介したのは、落水時に便利なペットボトルを使って浮力を得る方法である。
- 自分の身を守るのは自分だけ
溺れた人を助けに行き、海に飛び込んだ人と共々に亡くなってしまった悲しい事件もある。
危険と判断した場所へは行かず、警視庁が公開した5つの守りごとを厳守し、楽しいアウトドアを楽しんで欲しい。