ワインドで使われる針(フック)は 「トレブルフック」 といわれる3形状のフックを使用する。
このトレブルフックの背面にアシストフックを装着することで、繊細なバイトもキャッチすることができるようになり、後ろからフッキングしてくる魚類に対しても抜群の効果を示すことができるのだ。
市販品でも販売されているが、自作できないこともない為、オリジナリティを出したければ、ワインド用のアシストフックを自ら作成してみるのも悪くないと感じている。
そういうことで、ワインドのアシストフックを自作する方法について解説していくことにする。
もくじ
用意するもの
この項目では用意するものをリスト形式で解説している。
今回、使用する 「ワインド専用のアシストフック」 の材料は以下のリストの内容を揃えて欲しい。
- トレブルフック(ジグヘッド付きでも構わない)
- 真鯛王、ヒラマサ/ブリ王(各13号)
- アシストライン(Shaut!80lb)
- ロングニードル(KOMO)
- PEライン(余っている糸)
- 瞬間接着剤(ジェルタイプ以外)
- 熱収縮チューブ(2.5mm)
フックはフッキング率を重視し、大きいサイズを選択している。
アシストラインの太さはライトショアジギングにも使われていることの多い80lb(サイズ)を使用する。
早速、製作してみることにしよう。
アシストラインの設定
まずは、アシストラインを好みの長さにカットする。
カットする際に注意することは 「ワームのどの位置にアシストフックが来るか」 を想定して決めること。
これを誤ってしまうと、ワームのサイズよりも長いアシストフックになってしまったり、極端に短いアシストフックとなってしまい、付けていないときと変わらないフッキング率となってしまうのである。
トレブルフックの最後端と、ワームの尻尾(最後端)の間に、アシストフックに使用する針(フック)を入れた状態を目安にして、自分に合ったサイズに調整して欲しい(上記の画像を参考)。
理解できない方は、上記の画像の長さにアシストラインをカットすれば大丈夫だ。
アシストラインの中芯を除去する
さて、カットしたアシストラインの中に入っている 「中芯」 は取り除き、使用するアシストラインだけの状態にする。
取り除いた 「中芯」 は、別のアシストフック作りに利用するか、破棄して欲しい。
ニードルを使用してアシストラインを貫通させる
アシストライン専用のロングニードルを使用してアシストラインを作成する。
以下のように、アシストラインの半分までロングニードルを通し、そのまま貫通させる。
少しだけ力を加えることになるが、無理にロングニードルを突き刺したりしないように気をつけて欲しい。
入らない場合は、ロングニードルをネジりながら挿入すると、スムーズに入れることができる。
上記の画像(マル印)のようにロングニードルの 「第一関節」 まで出しておくと、ラインの先端にクセがつく為、後々の作業がしやすくなる。
ニードルを使用してアシストラインを折り返す
ロングニードルを使用して、貫通させたアシストラインをアシストラインの中へと折り返す。
このときに、アシストラインの先端(1cm)をニードルの先端(円部分)の中に入れ、そのままロングニードルを手前へと引っ張ることで、アシストラインの中にアシストラインを挿入することができるのだ。
アシストラインをアシストラインの中に入れると、以下のような画像となるはずだ。
針(フック)とアシストラインを仮固定する
アシストラインを針(フック)に刺し込む。
このとき、フックを側面から見て、アシストライン先端の円が横向きになるように刺し込むことが大切だ。
刺し込む際には、アシストラインがホツレた方から1cmほどの間隔を置いて、フックの先端を刺し込む。
以下の画像のように双方の向きを調整して、仮固定して欲しい。
上記画像の状態から、フックを 「チモト」 部分まで寄せて、この項目は完了となる。
アシストラインをチモトまで寄せると以下のようになるはずだ。
PEラインでチモト部分を固定する
PEライン(余っている糸)を使用して、アシストラインと針(フック)の合わさった部分である 「チモト」 へと巻きつける。
最初にPEラインを巻きつける際は、交差結び(ダンゴ結び)を2.3回やっておくと強度がでる為、強くオススメしたい。
交差結び(ダンゴ結び)ができ次第、PEラインを 「チモト」 部分へと巻きつけていく。
2.3往復、PEラインを巻きつけたら、交差結び(ダンゴ結び)で余っているラインを使って巻きつける。
余っているラインとは、始めの交差結び(ダンゴ結び)で出来る糸、すなわち、短いPEラインのことである。
巻き付けが完了次第、余っているPEラインをカットする。
瞬間接着剤をチモトと結び目に塗る
瞬間接着剤を、チモト全体と交差結び(ダンゴ結び)の結束部分に塗布する。
平面に伸ばすように塗っていくことで、熱収縮チューブで覆うときにスムーズにセットすることができる。
熱収縮チューブを被せて「火」で熱を加える
熱収縮チューブを 「チモト」 のサイズに合わせてカットし、アシストラインの先端から被せる。
被せることができたら、熱収縮チューブにライターなどを使用して、熱を加え、収縮させる。
このとき、アシストラインに火が当たらないように注意して欲しい(強度が低下する為)。
まとめ
いかがだろうか。
実際にアシストフックをジグヘッドに付けてみると以下のようになる。
ワインド専用のアシストフックはワイヤーで制作されていることが多いが、アシストラインを使用しても強度は出るはずである。
ワイヤーよりもアシストラインの方が吸い込みがいい為、吸い込むように捕食する獲物には効果があるアシストフックに仕上がったと思っている。
皆さんも、試してみてはいかがだろうか。