エギングはルアーマンがブレイクさせたアオリイカを主体としたジギングの1つだ。
漁師がイカを釣る道具として「餌木」を使っていたことが「エギ」の象徴となったと言われている。
そのエギを使って、イカが興味を引くアクションを取り入れ、イカを誘う釣法が現在のエギングだ。
もくじ
エギングとは?
エギングとは、ルアーマンがブレイクさせた、アオリイカを主体とした釣り方である。
最近では、アオリイカだけではなく、ヤリイカ・スルメイカ・コウイカなどの、幅広い種類のイカが釣れることが明らかになっており、それぞれのイカの種類に合った釣り方が考察されている。
漁師が、イカの1本釣りをするために使っていた”餌木”で、イカを誘うことができることを応用して、それらの模擬餌を「エギ」とも呼ばれるようになったのだ。
エギングとは、イカを釣る釣法の一種で、ルアーフィッシングの釣具[1]を基本とし、そのルアーを餌木(えぎ)に換えた釣法を指す。語源は、西洋の釣法を基本とすることから餌木を egi と読み英語の進行形 ing を付したもの(和製英語)の片仮名読みである。同様に、餌木を「エギ」と片仮名表記することも多い。ルアーフィッシングの一分野とされ、用いられる用語も餌木以外はルアーフィッシングに準ずる。 エギングに興じるアングラーを総じてエギンガーという。対象魚としてはアオリイカが人気であるが、コウイカやスルメイカ、ヤリイカなどのイカ類全般、またタコなどもエギングで釣ることができる。
エギング|wikipedia
釣れる場所
エギングを行う場所は”防波堤・波止・港・テトラ・磯場・岩場”など。
沖に面した場所で行うと釣れやすいと言われている。
中でもイカの大好物であるアジなどの小魚が釣れている場所は”好ポイント”の1つなのだ。
エギングでは、まわりの環境を見て適した環境を決めることが非常に大切になってくる。
赤:エギングに適した場所 青:エギングに適さない場所
- 沖に面した場所でエギングを行うと釣れるとされている。
- アジなどの小魚がいる場所にはイカがいる可能性が高い。
- タチウオなどのイカを捕食する魚が釣れていれば、イカは全くと言って釣れない。
状況から釣れないと判断したら”好ポイントを探りに移動する”こともエギングで釣果を出すために必要なことなのだ。
サイトフィッシングでも楽しめるのがエギングだ。浅瀬、水が透き通っている場所ではイカが泳いでいる姿が見えてしまう場合も。そんなときの”イカのサイトフィッシング”が流行の兆しにある。見えているイカを釣り上げる簡単そうな釣りだが、非常に奥が深いのだ。
エギングの季節と時間
エギングにも適した季節と時間があるとされている。
基本的には、イカの「産卵時期」と「孵化の時期」を目安に釣行すれば良いだろう。
時間に関しても「イカが小魚を捕食する時間帯」を目安に考える。
それぞれのエギングに適した季節と時間について詳しく見ていくことにしよう。
イカが釣れる季節とは?
イカが釣れる季節は「秋」と「春」だ。
「秋」は数釣りに適しており、「春」は大物釣りに適していると言える。
イカは暖かくなってきたと同時に、産卵をするために接岸してくる。
この時期が丁度「春」にあたり、親イカが釣れる期間でもあるのだ。
「秋」になると小さなイカが孵化するので、小さなイカがボチボチ釣れるようになってくる。
「秋中旬」頃になってくると本格的に、イカの数釣りのシーズンとなってくるのだ。
地域によっては「何cmまでのイカはリリースしてください」との決まりごとがある場合も。そのようなときには”地域の決まりごと”に従って釣りを楽しむことが大切だ。
イカが釣りやすい時間とは?
イカの活性が高くなるのは”朝と夜”と考えて良いだろう。
特に”朝マズメ・夕マズメ”は逃さないようにすることが大切になってくる。
マズメ時の魚は、餌を求めて岸に接岸してくるという習性がある。
集まったアジなどの小魚を求めて、イカもマズメ時には接岸してくるのだ。
このように魚達の食物連鎖を釣りに応用することで、釣果を高めることができるのだ。
朝マズメ:夜が明けて明るくなり始めた時刻から日の出までの時間
夕マズメ:日没前後から暗くなるまでの時間
エギングに適した竿(ロッド)とは?
エギングに必要な竿(ロッド)は3つの特性から成り立つと考えて欲しい。
それは「長さ」「硬さ」「軽さ」である。
これら3つの中間地点を取った竿(ロッド)を選択することが好ましいと言えるだろう。
- 長くもなく、短くもない竿(ロッド)。
- 固くもない、柔らかくもない竿(ロッド)。
- 重くもない、軽くもない竿(ロッド)。
ロッドが長いものを選択してしまうと、飛距離は伸びるがアクションがしにくくなる。
同じく、硬いものを選択してしまうとエギが跳ねてしまいイカに不信感を与えかねない。
同じく、重いものを選択してしまうとアクションをし続けるエギングでは疲れやすい。
以上のことから適した竿(ロッド)選びの基準は、
- 8.0~8.6(フィート)辺りの長さをもった竿(ロッド)を選択する。
- M(ミディアム)~MH(ミディアムハード)の硬さを持った竿(ロッド)を選択する。
- リールとのバランスが大切だが、基本的には軽いものを選択する。
上記の3つの基準で竿(ロッド)を選択してみて欲しい。
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エギングに適したリールとは?
エギングでのリールを選ぶ基準は、以下の4つを参考にしてほしい。
- 軽いものを選択する。
- 2500~3000番を選択する。
- スピニングリールを選択する。
- ノーマルギアを選択する(ハイギアタイプはオススメしない)
エギングで最も大切だと言われているのが「軽さ」である。
アクションし続けるエギングにとっては”持続力”が非常に大切になってくるからだ。
リールは500番ごとにサイズが大きくなっていく仕組みになっている。
2500番は平均と言われているサイズで、アジング・メバリングなどの釣りにも併用できるので、非常に使い勝手が良いのだ。
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ノーマルギアとハイギアのどっちを選ぶべき?
エギングではノーマルギアタイプを推奨している。
ハイギアタイプは1回転の巻き取り量が多く、制御できない場合があるのだ。
ここでの制御とは「シャクリ+巻き取り量」のことを表している。
ハイギアタイプだと巻き取りすぎてしまうことがあるために、エギの動きに悪影響を与える可能性があるのだ。
次の1~3の一連の動作を1シャクリと言われている。状況によって2シャクリ、3シャクリと増やしていき、アピール度を高めていくのがエギングでのアクションの基本だ。
- ロッドを海と平行にし、ラインを張った状態にする
- おもいっきり、素早くロッドを立てる(エギがアクションする)
- ロッドを再び海と平行にして、糸のたるみを巻く。
エギングの基本と基礎 |レポ部
エギングで使用するラインは?
エギングで使用するラインは大きく分けて「PEライン」「ナイロンライン」の2つ。
最近では「PEライン」を使うことが多く、PEラインのメリットである”感度が高い・伸びない・当たりが取りやすい”などの特性が、エギングでは評価されて定着しつつあるのだ。
近頃のエギンガーでもナイロンラインを使用している方は少ないと感じる。
エギングではメインライン(道糸)の他に、ショックリーダーと呼ばれている頑丈なリーダーを先端に直結して用いる。
それぞれについて詳しく見ていこう。
エギングでのメインライン(道糸)は?
エギングのメインライン(道糸)には、PEラインという細くて頑丈な糸を使用する。
PEラインの太さは”0.6号~1.0号”のラインを選ぶと良いとされている。
一般的にエギングで使用されている号数は「0.8号」が多い。
「0.8号」は”小さいサイズ~大きいサイズ”まで幅広く対応できるので非常に便利なのだ。
上級者エギンガーは、大きいサイズが釣れる「春」には、太めのPEラインを使い、数釣りに適している「秋」のシーズンには、細めのPEラインを使う傾向にある。
エギングでのリーダー(ショックリーダー)とは?
エギングではメインライン(道糸)の先に、ショックリーダーと呼ばれているラインを用いる。
これは、PEラインのデメリットである根ズレに弱いという弱点を補うためだ。
ショックリーダーは、フロロカーボン製を使うことを推奨する。
フロロカーボンは、根ズレに強い特性を持っているので、この2つのラインを組み合わせることでデメリットを補うことができるのだ。
PEライン0.8号にはショックリーダー(フロロカーボン製)の2号を使うと理想的な相性となる。
その他のPEラインとショックリーダーの組み合わせは以下のとおりである。
- PEライン(0.6号)の場合はショックリーダー(1.75号・2号)
- PEライン(0.8号)の場合はショックリーダー(2号)
- PEライン(1.0号)の場合はショックリーダー(2号・2.5号)
上記の組み合わせは、釣り場の状況や環境によって左右されるので参考程度に捉えて欲しい。
エギ(模擬餌)の選び方
エギには様々な重さがあり、状況によって用途が変化する
エギの重さと号数の関係は、以下のリストを参考にしてほしい。
エギの号数 | エギの長さ | エギのグラム数 | 狙いやすいイカのサイズ |
2.0号 | 6.05cm | 6g | 小型サイズ |
2.5号 | 7.55cm | 10g | 小型サイズ |
3.0号 | 9.05cm | 15g | 中型サイズ |
3.5号 | 10.60cm | 20g | 中型サイズ |
4.0号 | 12.10cm | 25g | 大型サイズ |
4.5号 | 13.60cm | 33g | 特大サイズ |
“狙いやすいイカのサイズ”において、2.5号のエギを使用しても特大サイズのイカが釣れることもあるので、あくまでも”狙いやすいイカの基本サイズ”と捉えて欲しい。
状況にもよるが4.5号の大きいエギを使用して10cmほどのイカが釣れることは珍しいからだ。
基本的には、大きいサイズのイカが釣れる「春」には”3.0~4.5号”を、小さいサイズのイカが釣れる「秋」には”2.0~3.5号”を使うと良いだろう。
年中、使うことの出来るエギのサイズは”2.5号”と言ったところか。
エギのタイプにも3種類あり、それぞれの釣り場の状況によって使い分けることが大切だ。
- ノーマルタイプ
- シャロータイプ
- シンキングタイプ
これら4つの役割について解説していこう。
ノーマルタイプって何?
シャロータイプ・シンキングタイプの基準になっているエギ。
深い水深・浅い場所などにオールマイティーに使えるのがノーマルタイプだ。
熟練のエギンガーはノーマルタイプをベースに”海の深さ、潮の流れ”を確認する。
- 海の深さ・潮の流れを確認して、数秒で底についてしまうならシャロータイプ。
- 海の深さ・潮の流れを確認して、底が取れないようならシンキングタイプ。
エギングに慣れるまでは、ノーマルタイプを使用するとよいとされている。
シャロータイプ・シンキングタイプの特性を平均的に受け継いでいるのがノーマルタイプでもあるからだ。
エギングが初心者の方はノーマルタイプを使用してほしい。それぞれの特性が分かっていない状態で”シャロータイプ、シンキングタイプ”を使用してしまうと、後にノーマルタイプを使用したときに違和感を感じてしまうからだ。基準となるノーマルタイプを一度使用してから、それぞれのタイプを使うことを推奨している。
シャロータイプって何?
シャロータイプは「水深が浅い釣り場」で使用するとよい。
イカは、落ちる動作に反応して模擬餌(エギ)に食いつくことが多いのだ。
落ちるスピードが遅いため、当たりの間隔を長く取ることができる。
じっくりとエギをアピールしたい場合にはシャロータイプの仕掛けを選択すると良いだろう。
シャロータイプの特徴を以下にまとめてみた。
青:メリット 赤:デメリット
- 軽いのでゆっくりと沈む
- アピールの時間が長い(イカはエギが沈む動作に反応しやすい)
- 潮に流されやすい
- 飛距離がでない
上記の特徴から推測できることは、
シャロータイプは、波の流れが緩やかで、水深が浅い場所で使用すると良いことがわかる。
何と言ってもシャロータイプは飛距離は出ないものの、ゆっくりアピールすることができるので、1つ1つのポイントを時間をかけて攻めることができることだと感じる。浅い場所でもイカは存在するので、時間をかけて探ることがエギングでは大切なのだ。
シンキングタイプって何?
シンキングタイプは「水深が深い釣り場」で使用すると良い。
シャロータイプと比べて重さがあり、着底までに時間がかからないのが特徴だ。
水深のある場所で”ランガン”を行いながらエギングをする場合は、シンキングタイプを使用してほしい。
素早く1つ1つのポイントを攻めることができるからだ。
シンキングタイプの特徴を以下にまとめてみた。
青:メリット 赤:デメリット
- 重いので素早く沈む。
- 潮に流されにくい。
- 飛距離が出るので届かない場所にもキャスティングすることができる。
- 浅い場所では着底までの時間が短い。
- すぐに沈んでしまうため、タナを探りにくい
上記の特徴から推測できることは、
シンキングタイプは、飛距離を出したいときや、海底までを素早く探りたいときに使用すると良いことがわかる。
RUN=走る、GUN=銃、から釣り場をどんどん走って移動しめぼしいポイントを見つけては銃のようにルアーをキャストしていくこと。正式にはラン&ガン。広大なフィールドでも効率よく釣りまわることができる。
ランガン|釣り用語
エギングでのアクション方法
次の1~3の一連の動作を1シャクリと言われている。状況によって2シャクリ、3シャクリと増やしていき、アピール度を高めていくのがエギングでのアクションの基本だ。
- ロッドを海と平行にし、ラインを張った状態にする
- おもいっきり、素早くロッドを立てる(エギがアクションする)
- ロッドを再び海と平行にして、糸のたるみを巻く。
1~3の中に以下の4つのアクションを取り入れることで釣果が高まることも覚えておこう。
- フォール(海底にエギを落とすまで)
- シャクリ(素早くロッドを立てる)
- ステイ(エギが着底したときに待つ時間)
- ジャーク(糸がたるんだ状態を利用して行うアクション)
これらのアクションを駆使して、イカを釣り上げていくことになる。
エギングのアクションを組み立てて1つのパターンにしていこう。
エギングで使用するジャークとは?
小さくロッドをシャクったあとに、竿(ロッド)を元の位置(シャクリはじめの位置)へ戻すと、ラインのたるみができて、エギを横方向へダートさせることができるアクション。別名:糸ふけを利用したアクション。
エギングの基本と基礎 |レポ部
エギングでのアクションのパターン
これから解説するアクションのパターンは幅広いエギンガーが利用している。
すなわち、基本のアクションとも言えるだろう。
- エギをキャストして着底させる。
- ロッドを海と平行にし、ラインを張った状態にする
- おもいっきり素早くロッドを立てる(シャクリ:アクション1)
- ロッドを再び海と平行にして、糸のたるみを巻く。
- すかさず素早くロッドを立てる(シャクリ:アクション2)
- 再びロッドを海と水平にして糸のたるみを巻く。
- 着底させ待つ(ステイ:アクション3)
- [3]へと移動し[7]まで繰り返す。
イカの食いが悪い場合は、ステイの時間を長くとったり、シャクリの回数を増やすなどの工夫が大切になってくる。自分なりのこれだ!と感じるアクションを見つけ釣果を高めていこう。
まとめ
エギをキャストするときには“必ず後ろを確認して投げる”ことを意識して欲しい。
針が無数についているので、背後の人にあたってしまえば必ず怪我をさせてしまうからだ。
釣って楽しい!食べて美味しい!ルアーフィッシングで気軽に楽しむことができるエギング。
皆さんも、試してみてはいかがだろうか?